紫色の唐辛子!? カボチャかと思ったらズッキーニ?? 野菜の常識を変える。食卓の風景を変える。 野菜農家【坂尻ハジメ】

あなたは、野菜の種類をどのくらい知っていますか?

ニンジン・ナス・ピーマン・キュウリ・カボチャといった定番から、最近では飲食店だけでなく家庭でもすっかりお馴染みになったパプリカやズッキーニなど、結構思いつくかもしれません。でも、実は野菜の種類って、そんなものじゃありません!私たちが思っているよりも、もっとずっと、色々あるんです。

坂尻ハジメさん。採れたてのツルムラサキを手に。

坂尻ハジメさん。採れたてのツルムラサキを手に。

そんな野菜の魅力をもっと多くの人に知ってほしい、もっと色々な野菜のおいしさを味わってほしいという想いで、野菜作りに取り組んでいるのが【坂尻ハジメ】さん。サラリーマンを辞め、「ビオファームまつき」での研修を経て独立。今年で9年目を迎えました。富士宮市上柚野(旧芝川町)にある坂尻さんの畑は、夏真っ盛りということもあり、一面の緑。元気いっぱいに生い茂る葉っぱの下に見つけたのは、ナスかと思いきや〝紫〟唐辛子。その先の、蔓のトンネルに目を凝らすとインゲンが鈴生り♪手慣れた様子で収穫する坂尻さんの手は、あっという間にいっぱいになりました。いわゆる一般的な緑色のインゲンの中で、これまた紫色のものが存在感を放っています。加えて黄色っぽいものや皮が平たいものもあり、驚きは尽きません。

紫唐辛子。辛くはないそうです。

蔓が伸びてトンネルのようになったインゲン

インゲンを収穫中

色とりどりのインゲン

「スーパーには、例えばピーマンは緑色の1種類しかないけれど、本当は様々な色や形があり、知られていないものがたくさんある。しかも食べるとおいしくて、知らないなんてもったいない。スーパーにあるものが全てではないということをぜひ知ってほしい」と坂尻さん。色がきれい、見た目が可愛い、ということを1つの基準にしながら、毎年種類を変えて、バラエティ豊かに野菜を栽培。中でも、ニンジンやピーマンは種類が豊富で、育てるのも食べるのも楽しくて好きなのだとか。

野菜の魅力を語ると、やっぱり自然と笑顔になります。

坂尻さんのこの畑、農薬や、牛糞などの堆肥を使わないだけでなく、水やりもせず!全ては自然任せなのだそうです。さらに感動したのは、〝虫に食われている葉っぱが少ない〟ということ。農薬を使わないということは虫との闘いだと言われるので、本当にビックリ。畑のあちこちにいるカエルやクモが、野菜の敵となる虫を食べてくれているからかもしれない、と坂尻さんは言います。自然環境に任せているからこそ、野菜にとってよい循環や食物連鎖が生まれているのだなと感じました。

虫食いがほとんど見られず、きれいにすくすく育っています

彼らのおかげ…?

坂尻さんの野菜が気になる!と思った方は、季節の野菜8種類程度を定期的に送ってもらえる「野菜セット」をぜひお試しください。野菜の説明や簡単な食べ方のレシピもついています。TELE-MailFacebook等で申し込みが可能です。

そしてただ今、「離乳食に使える野菜セット」も企画中。食べた物がダイレクトに影響しやすい時期のお子さんだからこそ、何を食べるのかがとても大切。乞うご期待♪

また、畑仕事を手伝ってくれるという「援農ボランティア」も大募集中!!採れたての野菜をもらえるという嬉しい報酬あり♪野菜作りを応援できて新鮮な野菜もゲットできる素敵なGive&Takeに参加してみませんか?

そのほか畑ではイベントも開催するなど、普段から畑に一般の方を歓迎しています。自然豊かな坂尻さんの畑には、カエルやクモのほかにバッタや街中ではあまり見かけない虫もいっぱい。お子さんにとってもきっと楽しいはずですよ。

Facebookで随時情報を発信しているのでぜひチェックしてみてください。

季節の野菜が届く「野菜セット」。何が届くかも楽しみですね。

最後に、〝食卓の風景を変える〟ということがモットーだと語ってくれた坂尻さん。

「週末だけでもいいから、家族で集まって食事をしてもらいたい。その時に、紫のニンジンがあったり、形の変わったズッキーニがあったりすれば、ちょっとした話題になるかもしれない…。」そんな家族のコミュニケーションのきっかけにもなればと思って野菜を作っています。

By FarmPage / Chigusa Hanamura