「自社ブランドのみかんをより多くのお客様へ届けたい」マルデン伊藤農園 【伊藤友秀】

マルデン伊藤農園 伊藤友秀さん

2018年11月17日 取材

自社ブランドのみかん!差別化された直売所!伊藤農園の取材に伺うにあたり、この二つがとても気になるキーワードであった。

 

 

おしゃれなデザインの看板が直売所・農園へいざなう

 

直売所は人で活気にあふれていた

 

 

 

 

静岡県磐田市大久保。お茶畑が広がる街並みの中、近くにはららぽーと磐田の存在感が印象的な地域である。

最近新しく変えたというおしゃれな看板が目印になり、伊藤さんの農園にたどり着いた。

みかんの販売時期は、10月~2月までと時期が集中しており、まさに今が最盛期。

農園に着くと顔となる直売所は活気であふれていた。売り子さんは三名、とにかく忙しく接客に追われる。

駐車場には車がいっぱい。なるほど、差別化された直売所というのは、

ツヤツヤ美味しそうなみかんが丸ごとの状態で好きに味見ができるように置いてあるのだ。

味やサイズを自分の五感で選び、購入できるのは嬉しい!

みかんはL、M、S、SSとサイズごと分けておかれ、丸ごとのまま試食ができるようになっている

美味しそうにみかんを口な運ぶ三歳くらいであろうか。女の子に聞いてみた。

「おいしい?」「あまーーい!」伊藤農園のみかんはお客さんの顔を実際に間近で見て、

生産されていることが分かった。

はちきれんばかりの笑顔で美味しいと連発しながらみかんを試食する小さなお客様

前置きが長くなってしまったが、園主の伊藤友秀さんに、お話を聞きながら直売所の真裏に広がるみかん畑を案内していただいた。

広大な農園にはたわわに美しく輝くみかんが生っている。

まさに旬!一番いい時期に取材に来ることが出来た。

青空とみかんのオレンジ、木々の緑が美しいコントラストになる。広大なみかん畑は圧巻だ。

苦労して育ててきたみかんはまさに我が子。

あれ??鳥がたくさん鳴いている??

鳥が絶え間なくさえずっているようなので耳を凝らしていると、「あはは!これだよ!機械!!」と。

鳥による食害から守るために、機械により、スピーカーから鳥の声を流しているのだという。

納得のいくブランドみかんを生産していくためには、様々な工夫や投資も時に必要となる。

大切なみかんを守るために様々な工夫を凝らす

友秀さんは磐田市内で代々続く農家の家系の6代目。現在39歳と若いが、23、4歳の頃にはもう代変わりし、すでに園主となり15年以上となる。今や磐田市内の農業の担い手の中心的役割を担っているそうだ。

伊藤さんのみかんを見る目線はとてもやさしい

伊藤農園はみかん、お茶、梨を栽培し、栽培面積は7.2haと磐田市内で最大規模の農業経営を行っている。

ご夫婦で生産、販売を力を合わせて行い、他には常時雇用二名、季節臨時雇用数名が働いている。

冬のこの時期は一番多いスタッフ数で収穫販売に携わる。

友秀さんに一番年間を通して大変な作業は何ですか?と聞いてみた。

それは夏場の摘果であるという。暑い中での不良な実を落とす作業。数にして半分以上の実を落とすことになるという。

地道で果てしない作業。しかしこの厳しい作業の成果が、現在売られている『選ばれた実』となってお客様を喜ばせているのだ。

そして完熟前に収穫して陳列時に熟すような手段はとらず、果実の状態を何度も畑で確認し、美味しくなったところで収穫し、

いつでも美味しいものを提供できるようにしている。

経験を積めば積むほど美味しい実をお客様に提供する事に、よりこだわるようになった。

たわわに実るみかんはまさに黄金色に輝いていた

また、伊藤農園の大きな強みと言えるのはやはり『自社ブランドみかんによる差別化』であろう。

みかんは9種類、梨は3種類の品種を栽培し、作物毎に甘み、酸味、香りの評価を付けて、

お客様の好みにあった果実を楽しみながら見付けることが出来るのだと言う。

特にみかんは、有機系の肥料を使い、低農薬で栽培している。

その中でも、『自社ブランドみかん』として季節毎に販売している「青のかおり」「黄色のしずく」「秋のかたり」「冬のなごみ」については、有機肥料の中でも、特にこだわった肥料を使用して栽培している。

また、特別な栽培方法を用いて、糖度が高く、果皮色の濃い、浮皮の少ない高品質なみかんに仕上げている。

パッケージやネーミングを工夫することで認知度を高めている。

早速記者も「きいろのしずく」を食べさせていただいた。

(一個丸々頂いたので、味見という言い方がしっくりこない。)

ネーミングの通り、黄色がとても美しく、黄色というよりオレンジ色のような黄金色のような輝きだ。

そしてみずみずしく甘みの強いみかんであった。なるほど!ブランドみかんと言われる所以がわかる。

「今年のみかん作りは厳しかったです。天候が。これだけ台風の影響を受けたのは初めてかもしれない。

傷になってしまったものや落ちてしまったもの、被害は大きい。

収穫量が例年より少なくなりそうな見通しだそうだ。

それでもたくさんの伊藤農園のファンの皆さんがみかんを楽しみにしているので頑張ります。

一番のやりがいはやはり美味しいといって貰えることですね。」

友秀さんは、口数は多くないが、みかんに対する真剣な思いを語ってくださった。

最後に直売所にて写真を撮らせていただいた。スーパーなどで購入する場合は、製法が違う農家のミカンがブレンドされているが、

ここでは、肥料は有機系のものを使い、低農薬で舞心を込めて製法で顔の見える安心安全なみかんとして

実際に味を見て購入することが出来る。

そのため、小さなお子様がいる家族連れをはじめ、老若男女問わずたくさんのファンに愛される。

主に売り子さんとして大忙しの奥様と、二人三脚でマルデン伊藤農園は美味しい果物を届けている

はにかみながら、ではあったが、ご夫婦での写真をも撮らせていただいた。

今年も家族、スタッフ皆の思いが甘みとなり、美味しいみかんとなっている。

マルデン伊藤農園
〒438-0002 静岡県磐田市大久保180-2
TEL:0538-38-0888

http://housaku.shop/